
農林水産省でも推進している「食育」は、生きる上での基本となります。とりわけ乳幼児期の食育は、子どもの歯や顎、全身の発育を正常に促す上で極めて重要となることから、小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、食生活に十分配慮する必要があります。
今回はそんな食育を年齢別に考えて、それぞれに合った食事の内容や取り方を五泉市駅前の浅井歯科医院がわかりやすく解説をします。
▼0歳児の食育について
0歳児は、離乳食へと移行する重要な時期です。一般的には、生後5~6ヵ月から離乳食を始めて、徐々に噛み応えのある食品を増やしていくことになります。
0歳児は、自分で食べる喜びを感じ始める時期であり、「自分でやりたい」「食べ物を触りたい」などの欲求も生まれてくるため、お子さんが自分の手で掴める食事を試してみるのも良いでしょう。
もちろん、大切なのはお子さんの体調や発育のペースなので、保護者の方がそれを慎重に見極めながら、食事の内容を変えていくことが大切です。
◎離乳食が成長に大きな影響を与えます
当然ですが0歳児は、食べることに慣れていません。その方法は、保護者の方が一から丁寧に教えていかなければならないのです。
例えば、スプーンに乗せた食べ物をお口の奥まで入れてしまうと舌が低い位置に定着する「低位舌(ていいぜつ)」になりやすく、歯や顎の骨の成長を妨げかねません。
また、離乳食の調理方法や与え方を誤ると、噛む機能や飲み込む機能の発達も遅れることがあるため、専門家によるレクチャーを受けておくと安心です。
ちなみに、浅井歯科医院では管理栄養士による食育指導を実施しておりますので、離乳食を始めとしたお子さんの食習慣に不安や疑問がある場合は、いつでもお気軽にご相談ください。
▼1歳児の食育について
1歳になると、自分でやりたいという気持ちがさらに強くなります。そのモチベーションを活かして、フォークやスプーンを自分で使えるように促すことが大切です。食材も薄切りにしたり、ひと口大に切ったりして、手掴み食べに挑戦させるのも良いでしょう。
また、この時期に1日3回の食事のリズムを作ると、睡眠や排せつのリズムも整ってきます。
▼2歳児の食育について
2歳児は、食べ物への興味関心がさらに高まります。乳歯もそれなりに生えてくる時期なので、さまざまな食材を試してみると良いでしょう。この時期は、味覚の幅を広げるには良い機会といえます。
また、食事とは別に、お子さん自身が食材に実際に触れて、その手触りや臭いなどを確かめてみるのも食育という観点で良い経験となります。
▼3歳児の食育について
3歳児は、ご家族だけでなく、友達や保育者などと一緒に食事をする機会も増えてきます。そんな時に正しいマナーで食事がとれるよう、保護者の方が教育していくことはとても大切です。同時に、自宅以外でも食事の適切な取り方を実践できるように、日頃から以下の点に注意しましょう。
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足をブラブラした状態で食べない
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良く噛んで食べる
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左右均等に食べる
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バランス良く食べる
こうした食事の取り方を意識することで、歯並びや顎の骨の発育も正常に進んでいきます。
▼4歳以降の食育について
4歳児になると、乳歯列も完成して、咀嚼能力も相応に高くなります。箸も使えるようになり、歯応えのあるものもしっかり噛むことができます。お子さんの将来の歯並び・噛み合わせのためにも、顎の筋肉をきちんと使える食事を意識してください。
◎口腔機能発達不全症を予防するために
近年、口腔機能発達不全症を発症する子どもが増えています。噛む・飲み込む・しゃべる・呼吸する機能の発達が進まない病気で、乳幼児期から学童期にかけての食事の内容や食事の取り方が大きく影響します。
今回は、年齢別の食育という観点で、大まかな説明をさせていただきましたが、この時期に上述した食習慣を身に付けることができれば、口腔機能発達不全症を予防しやすくなりますので、是非とも実践してみてください。
より具体的な食事の内容や食事の取り方について知りたいという方は、管理栄養士による食育指導をおすすめしております。
▼まとめ
今回は、年齢別で考える食育法について、五泉市駅前の浅井歯科医院が解説しました。
適切な食事の内容や取り方は、年齢によって大きく変わるため、その都度、親御さんが細かく配慮していくことが大切です。とりわけ乳幼児期の食事の内容や食事の取り方は、お子さんの顎や歯並びの発育と大きく関係がありますので、意識していくことが大切です。
当院のホームページでは、食育指導に関する情報発信も行っております。