「子どもの歯医者さんは何歳から通い始めた方が良いのか?」という疑問を持たれている方は多いかと思います。日本では古くから「歯医者は痛くなってから行くところ」という認識が根強く残っているため、子どもの歯科診療もむし歯になった時が受診のタイミングと考えがちです。しかし、それは正しい考え方とは言えません。実は子どもの歯科診療は「0歳」から始めるのが正解なのです。
今回はそんな0歳から始められる子どもの歯科診療について、五泉市駅前の浅井歯科医院がわかりやすく解説します。
目次
▼0歳から歯医者に通う理由とは?
0歳というと、まだ最初の乳歯が生えていない子どもも多いため、わざわざ歯医者に通う理由がないように感じますよね。確かに歯医者はむし歯の治療や予防をするところなので、歯がない状態で受診しても意味がないように感じます。実際、むし歯のリスクが生じるのは乳歯が生えてくる生後6~8ヵ月くらいからですが、それ以前にも子どもが歯医者で行うべきことはいくつかあります。
◎お口の異常の早期発見
お口には、歯以外にも見るべき点があります。例えば、口腔粘膜や舌、口唇に何らかの異常が認められる場合は、適切な時期に対処しなければなりません。それはもしかしたら全身の病気とも関連があるかもしれないため、ケースによっては医者と連携しながら対応することもあります。
◎0歳なら歯医者に慣れるのも早い
0歳から歯科診療の受診を始めれば、歯医者に慣れるのも早くなります。むし歯治療のような痛い思いをする処置から始めなくて済むため、歯医者を嫌いになるお子さんも極めて少ないです。
◎最初の歯が生えてきたら予防のスタート
上述したように、最初の乳歯は生後6~8ヵ月くらいに生え始めます。最初の乳歯が歯茎から出てきた時は、親御さんも戸惑うかもしれませんが、まずは当院までお越しください。最初の乳歯をむし歯にさせないための方法をお伝えします。
▼0歳から行う予防処置について
0歳で最初の乳歯が生えてきたら、適切な口腔ケア方法を学んでいただきます。最初は歯ブラシに慣れてもらうことから始めて、歯に付着した汚れはガーゼなどで優しく取り除きます。複数本の歯が生えてきたら、具体的なブラッシング方法も身に付けていきましょう。また、歯科医院でのフッ素塗布も0歳から行うことが可能です。
▼1~2歳の予防処置について
1~2歳になると乳歯の数も増えてきます。むし歯リスクも高くなっていくため、親御さんはしっかりとお子さんの口腔ケアをサポートしてあげてください。歯科医院では、ブラッシング指導、クリーニング、フッ素塗布などを実施します。
◎フッ素塗布の重要性
フッ素は、むし歯予防という観点において、極めて重要な役割を果たします。具体的には、酸性の刺激によって溶けた歯質を修復する「歯の再石灰化作用」を促進します。また、フッ素は歯の表面を構成しているエナメル質を「ハイドロキシアパタイト」という構造から「フルオロアパタイト」に作り変えることで、酸に対する抵抗力を高めてくれます。さらに、むし歯菌の活動を抑える作用も期待できます。歯科医院では、そんなフッ素を高濃度に配合したジェルを歯面に塗布する処置が受けられます。
◎歯のクリーニング
予防処置では、歯のクリーニングも行います。ホームケアでは取り除けなかった汚れをプロフェッショナルケアできれいに除去します。1~2歳は歯の本数に個人差があったり、歯並びがまだ安定しなかったりするため、プロフェッショナルケアの重要性が高くなる点に注意しましょう。
◎ブラッシング指導
主に親御さんに対して、お子さんへの歯磨きの方法をレクチャーいたします。お子さんに適した口腔ケアの方法を学んで、日常のセルフケアに活かしてください。
▼「感染の窓」が開く時期に要注意
生後19ヵ月から31ヵ月の間は、「感染の窓」が開く時期といわれています。これは多くの乳歯が生え揃い、むし歯菌が定着しやすい環境になるためです。感染の窓が開く時期の1年間でむし歯菌への感染しないようにすることができれば、その後もむし歯になりにくくなることがわかっています。ですから、1歳半から2歳半の時期は、特に親御さんを含むご家族全員が、お子さんにむし歯菌がうつらないよう努める必要があります。ただし、この期間で感染を回避できたからと言って、その後のむし歯リスクがゼロになるわけではありません。
▼まとめ
今回は、0歳から始められる歯科診療について、五泉市駅前の浅井歯科医院が解説しました。小児歯科では、予防のための処置を0歳から始められますので、出産後に生活が落ち着いた時点で歯医者デビューすることをおすすめします。当院では特に乳幼児期の予防処置に力を入れております。お子さんの健康的な口内環境を実現したいという方は、ぜひ浅井歯科医院までご連絡ください。