赤ちゃんがいらっしゃるご家庭では、いつから歯医者さんに通ったら良いのか迷われていることかと思います。「子どもの歯医者は〇歳から」という形でわかりやすい指標があれば判断しやすいのですが、年齢的な基準や制限というのは存在していないのが現実です。
そこで今回は、赤ちゃんの歯医者デビューのタイミングについて、五泉市駅前の浅井歯科医院がわかりやすく解説をします。赤ちゃんの歯医者デビューを検討中の方はこのコラムを参考にしてみてください。
■理想は「マイナス1歳」の歯医者デビュー
まずは、赤ちゃんの歯医者デビューの理想的な年齢からです。見出しを見て目を疑った方もいらっしゃるかもしれませんが、赤ちゃんの歯医者デビューの理想はマイナス1歳。
つまり、赤ちゃんがまだお母さんのお腹の中にいる時に歯医者デビューするのが理想的なのです。これはむし歯という病気の成り立ちを考えると理解しやすくなります。
◎むし歯は母子感染する?
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中には、むし歯が存在していません。それが1歳半から2歳半くらいになると、いつしかむし歯が棲み着くようになるのです。むし歯は唾液を介して感染が広がる病気なので、その間に唾液を介したスキンシップなどを交わすのは、お母さんやお父さんに限定されます。
つまり、赤ちゃんのむし歯の主な感染源はお母さんやお父さんであることから、出産前から歯医者に通うことで、子どものむし歯予防にもつながるのです。特に妊娠中は、つわりやホルモンバランスの乱れによって、口腔衛生状態が悪くなりがちなので、定期的なプロフェッショナルケアを受けることがおすすめです。
■赤ちゃんの歯が生えてきたら歯医者デビュー
マイナス1歳から歯医者デビューできなかった場合は、赤ちゃんの歯が生えてきた時が良いきっかけとなります。最初の乳歯が生えてきたということは、必ず歯のケアが必要になるからです。
赤ちゃんの歯やお口の粘膜はとてもデリケートなので、口腔ケア方法に戸惑う方も多いことでしょう。また、1歳前後は母乳から離乳食へと移行する時期でもあることから、赤ちゃんのお口の専門家でもある歯医者のアドバイスを聞くことは大切です。
ちなみに、母乳や離乳食の与え方が悪いと「口腔機能発達不全症」を引き起こすことがあります。
◎口腔機能発達不全症とは?
口腔機能発達不全症とは、食べる・飲み込む・しゃべる・呼吸する機能が十分に発達しない病気です。いつもお口がポカンと開いている、いびきをよくかく、滑舌が悪い、食べるのが極端に遅いなど、日常生活においていろいろな症状が現れるため、軽視することはできない病気と言えます。
近年、日本で口腔機能発達不全症を発症する子どもが増えていることもあり、口腔機能を改善させる治療には保険が適用されます。そんな口腔機能発達不全症は、1歳前後の不適切な食習慣、生活習慣から始まることもあるのです。
■歯医者デビューは3歳までにした方がいい?
このように、歯医者デビューというのはマイナス1歳を起点にして、早いほど赤ちゃんの健康維持にも寄与すると言えます。だからといって「〇歳を過ぎたらもう遅い」というわけでもありません。
お子さんの歯医者デビューの必要性を感じた時点で小児歯科を受診するようにしてください。そんな中で保護者の方が子どもの歯医者デビューを考えるきっかけとなるタイミングがもうひとつあります。それは乳歯列が完成する時期です。
子どもの歯である乳歯は全部で20本生えてきますが、一般的に3歳くらいで生えそろいます。この時になかなか生えてこない歯があったり、逆に乳歯の本数が多かったりすると、何らかの異常が生じているかもしれませんので、子どもの歯医者に相談してみてはいかがでしょうか。
もちろん歯の本数以外にもお子さんの食べ方や飲み込み方、呼吸の仕方などに気になる点が現れたら、歯医者デビューを決めても良いでしょう。歯医者デビューを3歳くらいまでにすることによって、歯並び・噛み合わせの問題も早期に対応できるようになります。
■まとめ
今回は、赤ちゃんの歯医者デビューの年齢やタイミングについて、五泉市駅前の浅井歯科医院が解説しました。
赤ちゃんの歯医者デビューをする年齢やタイミングに絶対的な基準はありませんが、理想的にはマイナス1歳、一般的には1歳前後に通院することで、赤ちゃんのお口の健康や発育を守りやすくなります。
それが難しい場合でも3歳くらいまでに歯医者デビューすれば、お子さんのお口に関するさまざまな問題を早期に解決しやすくなりますので、保護者の方はご一考ください。
当院はマイナス1歳からのむし歯治療にも力を入れておりますので、適切にサポートいたします。