口腔機能とは
小児期の口腔機能指導で
お子さまの生涯の健康を
守ります
「食べる」「話す」「笑う」「呼吸する」など、生きていくうえで重要な役割を果たしているのが口腔機能です。口腔機能が十分に発達していない「口腔機能発達不全症」を放置していると、将来的に大きな疾患につながるリスクが高まります。小児期のうちに口腔機能を改善し、維持・向上を図ることが重要です 。
CHECK このような場合はご相談ください
- 離乳食が進まない
- 食べるときにくちゃくちゃ音がなる
- 口がぽかんといつもあいている
- 大きくなっても
指しゃぶりをしている - 口呼吸になっている
- 食べる時間が早い、遅い
- 唇を噛んだり、
下を前歯に押し付ける - 食べこぼしが多い
- うまく飲み込めない・
丸飲みしている - 活舌が悪い
など
そのままにしていると…
歯並びへの影響
顎の発育が十分でないと出っ歯・受け口・ガタガタなど歯列が乱れてしまうことがあります。
呼吸への影響
口呼吸が続くとむし歯や風邪、いびき(睡眠時無呼吸症候)のリスクも高まります。
食事への影響
よく噛んで飲み込むことが難しくなると、低身長や免疫機能の低下、肥満・糖尿病など正しい成長に影響を及ぼすこともあります。
コミュニケーションへの
影響
正しい舌の位置でなくなることで発音がしづらくなり、コミュニケーションに支障をきたす恐れがあります。
見た目への影響
姿勢が悪くなったり、顔が面長になる、二重あごになるなど見た目への影響もみられます。
学力への影響
呼吸がうまくできないことで集中力が低下し、学力の低下への悪影響も考えられます。
歯科医院で、予防・改善を
目指せます!
当院の取り組み
0~1歳
0~1歳までの口腔機能獲得は、その後に大きく影響すると言われています。
習慣や癖が形成される前に、「正しい食べ方を身につける」、1歳までのアプローチはとても重要です。
当院では主に保護者の方へ月齢に応じた運動の仕方や食べさせ方指導を行っています。
1歳~
お口周りの発達にあわせて「子どものお口を育てる歌【全6曲】」を練習していきます。
また、1歳からはチューイングブラシを用いて噛む練習も行っていきます。
正しい噛む位置を学習するとともに、繰り返し噛むことで噛む力を鍛え、顎骨や口腔周囲の成長を促します。
3歳~
3歳になると乳歯が生え揃い、将来の口腔環境をある程度読み解くことができます。
不正咬合がみられる場合は、小児口腔機能育成装置「Vキッズ」で顎骨に適切な力を付加させ、呼吸状態の改善を行うことで顎骨の成長を促します。
Vキッズ
3歳から使える、取り外しができる「小児口腔機能育成装置」です。
下の歯に装着することで就寝中の口腔内が広くなり、正常な呼吸が確保できます。顎や舌が適切な位置へ誘導され、正しい呼吸により成長ホルモンの分泌が積極的に促され、体の成長をサポートします。
5歳~
5歳になると細かな口腔筋機能トレーニングが行えるようになるため、口腔機能トレーニングの教科書を用いてお口の体操を行っていきます。当院ではお子様ご本人にトレーニングのタイミングを決めていただき、できたことは全力で褒めることを大切にしています。ご家族の協力も必要となりますが、一緒に遊ぶような感覚でよいので、お子様が楽しみながらトレーニングを続けられる環境づくりを行っていきましょう。
MFT(口腔筋機能療法)
MFTとは、舌や口唇、顔面の筋肉など、口のまわりの筋肉の機能を改善し、正しく機能させるためのトレーニングです。 トレーニングにより、正しい舌の動きや筋肉の動きを習慣化させ、舌の位置、口唇の位置などの改善を行います。口腔機能を正常に動かすことで、日常生活の活動向上に繋げます。定期的な動画・写真撮影を行いますのでお口の変化も実感していただけます。
トレーニングの一例
スポット
正しい姿勢の状態で、鏡を見ながら5~10回①と②を交互に繰り返します。
①お口周りの筋力を強くする。
②スティックを外して、スポットに舌尖をつけ、5秒数える。
ティップ
①スティックを口の前に垂直に持つ
②舌を前方に出し舌尖をとがらせ、舌とスティックの両方で3秒間押し合う
③スティックを離し、力を抜いて口唇を閉じて休む。5~10回繰り返す
ポッピング
①スポットに舌尖につけて、舌全体を口蓋に吸い上げる
②大きく口を開けて、舌小帯を可能な限り伸ばす
③口蓋を舌で弾くようにして、音を「ポンッ」と立てるのを10~15回繰り返す
当院では姿勢指導を
重要視しています
すべての筋肉は連動しているため、身体が歪んでしまうとお口や首にも影響がでると考えています。正しい姿勢を習得することは、口腔機能の改善に必要不可欠です。当院では、口腔機能と姿勢のトレーニングを5人のクラスに分けて行う運動教室を設けています。お友達と一緒に、楽しみながら機能獲得を目指します。